暮らしの中に色を!
「色」ってなんだか難しいと思っていませんか。ほんの基礎的な理論を知るだけで、誰でも色をイメージ通りに使うことができるようになります。センスがないからといって諦めることはありません。
私が、色の難しさに気付いたきっかけは、華道の草月流のレッスンでの花選びの場面でした。
色々な種類の色とりどりの花を選んで失敗したり、花器選びで失敗したりしました。その都度、先生からアドバイスをいただきましたが、何が原因でカラーバランスが取れていないのか、理論的に納得のいく答えは得られませんでした。そこで色についてしっかりとした理論を学びたいと思って、色の専門学校で2年間勉強することにしました。
そこで教わったことは、色の理論やパーソナルカラーはもちろん、デザインやイラスト、メイク、美術、歴史と色とのつながり、色にまつわる雑学に至るまでの幅広い内容で、学ぶこと、知ることの楽しさを教えてもらった貴重な2年間でした。
幸運なことに、在学中に講師としての仕事をスタートさせて以来、今に至りますが、講師としての仕事を続けながら常に頭にあったのは、色だけに詳しいカラーリストでは駄目だということでした。 学校で教わった中でも、特に興味深かった伝統色については、染織家の先生の下で、草木染めを学び、理論だけではなく実際の染織を通して色を体験したり、歴史との関わりについても学ぶことができました。
こうして学んだカラーを実践する現場として選んだのは、ブライダル・スタイリストという仕事でした。この仕事を選んだのは、パーソナルカラーはもちろんのこと、花の知識やアクセサリーアレンジ等、これまで学んだことをトータルで活かせると考えたからです。ブライダル・スタイリストの仕事では、ウエディングドレスを選ぶ時に、意外に思われるかもしれませんが、色が先行されることはあまりありません。特にウエディングではデザイン重視、カラーの場合も、色とデザインをセットにしてお客様のニーズを引き出していきます。また同じドレスでもブーケの花の種類や色、形によってイメージを変えることも可能です。
このように、きっかけとなった花であれ、ドレスであれ、色は大切な一部ですが、色だけで全てが完結するものではないことを身を持って学びました。パーソナルカラーにしても、似合う色=おしゃれという公式は残念ながら成り立たないのです。
コーディネートとは、モノとモノとの組合せ。モノにはひとつひとつ色や形や素材があります。それぞれが一つ一つの役割を担うことによって空間バランスが生まれるわけです。
3つの方向(色・形・素材)から、モノの組合せを考える習慣をつけて、自分らしい空間コーディネートに結びつけてみませんか。
カラーコンサルタント 福島 圭子(Keiko Fukushima)
資格 | カレイドスコープ色彩芸術学院 カラーインストラクターコース修了 SASHU W・3260 STUDIO サロンメイクコース修了 日本色彩学会正会員 ファッションコーディネート色彩能力検定1級 華道草月流師範 |
現在 | E&Gアカデミー カラー講師 町田デザイン専門学校 カラー講師 サミュエル色彩研究所 カラー講師 大手ハウスメーカー向け社員研修 色彩心理担当 カルチャースクールACT カラー講師 インテリアカラー、エクステリアカラー講師 パーソナルスタイリング、ファッション・メイクアップコーディネート講師 執筆活動(インテリアコーディネーター1次試験完全攻略、エクステリア&ガーデン) |
過去略歴 | 1993年~1997年 アークアカデミー カラーコーディネーター科 専任講師 2003年~2008年 新横浜国際ホテル ブライダルスタイリスト |